優れたメインフレーム強度
最大限の稼働率を確保して生産性を高めるため、D10T2は、修理やメンテナンスが容易に行える設計になっています。このドーザは、若干の修理を施すだけで同じフレームを使用して何度か再生することができます。
- D10T2のメインフレームは、過酷な押土作業やリッピング作業中に受ける大きな衝撃負荷やねじれ力を吸収できる構造になっています。
- メインケース、イコライザバーサドル、フロントクロスメンバでは、メインフレームの高い応力がかかる部分に高強度の鋳鋼を使用して応力の分散性を向上させ、耐久性を高めています。
- 上部および下部レールは、連続圧延された形鋼を使用して製造されているため、メインフレームに優れた耐久性をもたらします。
- メインケースでは、ファイナルドライブを地上の作業エリアから十分離れた高さに配置しています。これにより、ファイナルドライブを衝撃負荷や摩耗、汚染物質から保護することができます。
- ピボットシャフトとピンで固定されたイコライザバーにより、トラックローラフレームの配列が保持されるため、ローラフレームの揺動が可能になり、スムーズな乗り心地を実現します。
イコライザバーエンドピン
作動面で適切なグリース潤滑を維持することで、コンポーネントの寿命が著しく延長され、メンテナンスコストの削減に役立ちます。
- D10T2用のリモート潤滑は、左側フェンダの便利な位置にあるサービスポイントで実施でき、オペレータやサービス技術者が1つのサービスポイントから左右のイコライザバーエンドピンベアリングとピンの両方を潤滑できます。
- オプションの自動潤滑システムを追加することで、オペレータはインフォメーションディスプレイを通じて、容量およびサービス間隔に応じて各用途で必要なグリース量を調整できます。
ACERTテクノロジ採用のC27
D10TからD10T2への進化はすべて、燃料効率を高めながら生産性を最大化することにかかわるものです。ACERTテクノロジを採用するCAT C27エンジンは、比類のない性能、高い生産性、そして卓越したサービス寿命を確保し、信頼性の高い動力を提供します。
- C27 ACERTエンジンは、(前進ギヤにおいて)21パーセントトルクが向上し、1,800回転で447 kW(600 hp)の全定格出力(ネット)(SAE J1349/ISO 9249)を発揮し、これによってD10T2が頑強なマテリアルの押出作業を行うことを可能にします。
- 効率の高いトルクディバイダや電子制御パワーシフトトランスミッションを備え、信頼性の高いパフォーマンスを長期にわたり提供します。
電源管理
C27 ACERTエンジンでは、燃料あたりの移動マテリアルを最大化するために、走行方向に基づいてエンジン出力設定を自動的に切り替えるA4E4エンジンコントローラを使用しています。
- D10T2は、後進時に538 kW(722hp)の定格出力(ネット)(SAE J1349/ISO 9249)を提供します。
- 後進時の出力を約20 %高めることで、より迅速に復帰してサイクルタイムを短縮し、生産性を向上させ、運搬マテリアルあたりのコストを削減できます。
エアツーエアアフタクーラ
エンジンに流入するエアの温度を下げることで、エンジン出力の向上、排出ガスの低減、燃料効率の向上が実現します。• D10T2のエアツーエアアフタクーラは、ターボチャージャから排出される高温の圧縮空気を冷却し、温度が低く、より密度の高い空気をエアインテイクシステムに供給します。
D10T2は、現場の最も過酷な状況においても効率的な冷却を実現する、耐久性に優れたクーリングシステムを備えています。
アルミニウム製バープレートを使用したラジエータ - 6 fpi
クーリングシステムには、堅牢で高効率のアルミニウム製バー鋼板コアを組み込んだ2層ラジエータを適用しています。アルミニウム製バープレート構造により、耐久性が向上し、高い熱伝達率と優れた耐食性を実現しています。
油圧オイル空冷式クーラ
油圧空冷式クーラは、油圧オイルの温度を下げることでコンポーネントの寿命を延ばし、修理やメンテナンスのコストを削減します。
油圧可変デマンドファン
油圧可変デマンドファンは、生産性と燃費を向上させるとともに、ファンの騒音とエンジンの過冷却を低減させます。デマンドファンは周囲状況に合わせて作動します。より気温の低い環境では、ファンが低速で回転し、トラクタシステムの冷却に必要な出力のみを消費します。そのため、トラックへの出力が増加し、移動させるマテリアルの単位当たりコストが低減されます。
アタッチメント
燃料効率と性能は、自動的および継続的に作業装置の油圧出力を調整することにより作動要件に対応するD10T2の実績ある負荷センシング作業装置油圧システムにより強化されます。作業装置のコマンドが実行される場合に限り油圧流量が供給されるので、トラクタの性能が向上しています。したがって、機械を前進させるためにトラックで利用可能な馬力が増大します。
- D10T2負荷センサー油圧システムは、押土作業中のブレードのコントロールを高める多機能な操作性の向上により、マテリアルの効率的な移動を可能にします。
- 新設計のバルブに適合するツイン作業装置ポンプは、チルト、ピッチ、リフトなどの同時ドーザコマンド、リフトやピッチなどの同時リッパコマンドを備えています。この機能は性能を高め、オペレータの効率を向上させます。
- D10T2は、他に類のないシングル/デュアルチルト掘起力を発揮します。機械は、デュアルチルト機能を持ち、左右両側で等しいチルト掘起力を提供する独立したチルトバルブセクションを備えるようになりました。
D10T2のパワートレーン設計では、お客様がユニットあたりのコストを最小化するためにさらなる措置を講じることができるように、性能と運転の容易さを最適化しています。
アドバンストプロダクティビティエレクトロニックコントロールシフティング(APECS)
D10T2における速度シフト性能と品質の向上に対する主要な要因です。速度シフト中の快適性が向上し、その結果オペレータの生産性も高まります。最も重要なのは、APECSによってシフトクオリティが向上しており、強化型オートシフト(EAS、Enhanced AutoShift)のメリットが十分に得られるということです。
改良型オートシフト(EAS)
D10T2に対応する標準機能はEASです。EASは、パワートレーンの負荷と必要な走行速度に基づいて、最適なギヤとエンジンスピードの組合せを自動的に選択することで、燃料効率と生産性を改善します。この機能は、自動トランスミッションと同様に動作します。EAS機能は、出力の向上と合わせて、後進で斜面を上昇する場合に生産性を高めます。
双方向シフト
この利便性を高める機能は、操作時にオペレータの疲労を軽減するのに役立ちます。双方向シフトでは、オペレータが方向変換のみを行うことにより、EAS作動時に最適な前後進ギヤまたは最適な前後進速度を自動的に選択できます。
オートダウンシフト
この機能は、押土サイクル中の安全性と生産性を高めることにより価値を高めています。EASモードでない場合、大幅な負荷の増加が検知されると、オートダウンシフトにより自動的にトランスミッションのシフトダウンを行うことができます。ただし、負荷が減少しても自動的にシフトアップはされません。オートダウンシフトは、オペレータの負担を最小限に抑えながら最適な性能を実現します。 オペレータは、いつでもこうした自動変速機能をオーバライドできます。
トルクディバイダ
出力トルクディバイダ付きの1ステージトルクディバイダにより、エンジントルクの75 %がコンバータを通じて伝達され、25 %がダイレクトドライブシャフトを通じて伝達されます。これはドライブラインの効率を高め、トルク倍数の増幅、容易な運転操作に役立ちます。
プラネタリ式パワーシフトトランスミッション
前進3速、後進3速シフトで、直径の大きな大容量の油冷式クラッチを使用しています。
- モジュレーションシステムにより、アドバンストプロダクティビティエレクトロニックコントロールシステム(APECS、Advanced Productivity Electronic Control System)を使用して円滑に速度と方向を変更できます。
- 水冷オイルクーラを採用し、冷却能力が最大限に高められています。
- 強制的にオイルを流して潤滑および冷却することにより、クラッチの耐用年数を最大限に延ばします。
- モジュラトランスミッションとベベルギヤがリアケースにスライドするため、リッパ取付け時でも整備が容易に行えます。
ステアリングクラッチおよびブレーキ
耐フェーディング性を備え、調節不要です。このマルチディスク、オイル冷却式のステアリングクラッチは、油圧で作動し、電子制御されます。ブレーキはスプリング作動、油圧解除方式で、安全で信頼性の高いブレーキング性能を発揮できます。ステアリングクラッチ、ブレーキ、およびファイナルドライブは、単一のユニットとしてトラクタの各側面から取り外すことができます。
高位置スプロケットとサスペンション付きの足回りは連携して機能し、オペレータにより滑らかな乗り心地を提供しながらトラクションを高めます。高位置のスプロケット設計により、作業装置への衝撃負荷はメインフレームに伝達され、ファイナルドライブ、アクスル、ステアリングコンポーネントに強い衝撃が伝わらないように保護します。こうした利点が、生産性の向上とコンポーネントの寿命延長につながります。
- ボギーサスペンションは、地面に沿って追従するため、特に固く起伏のある場所において接地面積が最大15 %増加します。 より高いトラクション性能により滑りが低減され、バランスが向上し、よりスムーズな運転が可能になります。
- 統合キャリアローラマウントは、製造時にトラックローラフレームに組み込まれているため、オプションのキャリヤを現場で容易に取り付けることができます。
- 大きな負荷のかかる作業での耐久性を強化するため、再設計されたローラフレームは3つの主要な鋳鋼部品で構成されており、曲げやねじりに強い管状構造になっています。 またローラーフレームの改良には、より大型のリアメインボギーピボットピン、再設計されたキャリアローラマウンチングパッド、および強化されたメインボギーマウンチング領域が含まれています。
- シングルツースとラフなねじ式ボルトによるトラックマスターリンクは、優れた信頼性と耐久性を発揮します。
ブルドーザ
すべてのブレードは、ねじれや亀裂に耐える強靭な箱型断面構造になっています。ブレードには高張力鋼が採用されており、最も過酷な作業にも耐えることができます。重量のある土工板構造、硬化ボルトオンカッティングエッジ、エンドビットによって、強度と耐久性が向上しています。
- 大容量ユニバーサルブレード – 大容量の積載物を長距離にわたり移動させるのに最適な容量です。
- セミユニバーサルブレード – 貫入力が重視される、過酷な作業に適しています。
- デュアルチルト - オペレータは、ブレードピッチ角度を最適に調整することができます。
- カッティングエッジとエンドビット – カッティングエッジはDH-2™鋼製です。エンドビットは、固いマテリアルでも最大のサービス寿命を誇るDH-3™スチール製です。
- CAT Work Toolsは、石炭積上げブレード、クッションドーザブレード、埋立てブレード、木材チップブレードなど、一連の特殊な用途ブレードを提供しています。
リッパ
リッパは、多様なマテリアルでの使用において、固いマテリアルをすばやく貫通して完全に引き裂くよう造られています。
- シングルシャンクリッパ – 苛酷なリッピング条件およびより大きなリッピング深さに対応する設計です。オペレータは、オプションのシングルシャンクピンプーラを使用して、シートからシャンクの深さを調節することができます。上部フレームの大きな確認穴により、リッパ先端がよく見えるようになっています。
- マルチシャンクリッパ – 一般に、軽度のマテリアルのリッピング用途に対応するライトデューティ用。高いレベルの生産性を実現します。1、2または3つのシャンクを使用して、トラクタをマテリアルに適応させます。
- 深いシャンクのツース – シングル/マルチシャンクリッパ用のオプションの深型ツースリッパシャンク。
CapSure™ハンマーレスリッパチップおよびシャンクプロテクタ保持システム
チップおよびシャンクプロテクタは、¾インチラチェットを180度回転させることで簡単に取り付けることができます。取付けは簡単で、ブレーカは使用せず、したがって安全性を高めています。またこのことは、迅速な交換を可能にし、休車時間が短縮することを意味します。
リアカウンタウエイト
リアカウンタウエイトは、トラクタのバランスを最適化し、押土作業の生産性を最大限に高めます。他にリアアタッチメントを装備していない場合に推奨します。
D10T2のキャブは、人間工学に基づくコントロール装置、直感的に操作できるモニタリングシステムが装備され、視界が向上するよう設計されています。D10T2の運転室に装備されたすべての新しい機能は、業界トップのオペレータ環境を提供し、優れた生産性、効率性、快適性の実現に貢献しています。
快適な運転
- 標準的な機械では、オペレータの騒音レベルは77 dBです。オプションの騒音低減パッケージが取り付けられている場合、騒音レベルを抑制できます。
- 最適化されたCATシートは、6通りの調整コントロールが可能で、最適なサポートと快適性が得られます。シート横のボルスタは、特に横斜面での作業時に身体が横方向に動くことを抑えます。
- この自動空調制御システムは、ヒータおよびエアコンコントロールを自動的に調節して、一日を通じてキャブの温度を一定に保ちます。
ワイドなパノラマビュー
- 安全性と生産性を高めるため、運転室は、優れた視界が得られるよう設計されています。
- 傾斜のついたフード、切込みのある燃料タンク、幅の狭いリッパキャレッジにより、オペレータは作業エリアの前方および後方をはっきりと見ることができます。
インフォメーションディスプレイ
- 右フロントのコンソールにあるマルチカラー、タッチスクリーン方式のディスプレイから、オペレータは車両性能をモニタリングし、作業に応じて車両のパラメータを調整して性能を最適化できます。
- インフォメーションディスプレイスクリーンはより大型かつ高速で、メモリ量の増加と直観的なメニュー構造により機能性を高めています。
- インフォメーションディスプレイの作業モニタメニュースクリーンは、機械のデータを収集して、機械の性能についてリアルタイムでフィードバックし、生産性を最適化します。
その他の特長:
- セカンダリエンジン非常停止スイッチ
- 無線通信機取付けマウント
- エンターテイメント用ラジオ対応、iPod/MP3プレーヤ対応
- 右側コンソールに電源プラグイン(12 Vラップトップおよび携帯電話に対応)
- ヒータおよびベンチレータ付きシート(オプション)
- オプションの5パーセンタイルアレンジメントでは、適切な人間工学に基づいてより小さなオペレータに対応します。
- 二重耐衝撃性ガラス(オプション)
- CAT超強度40 psiガラス(オプション)
作業装置およびステアリングコントロール
フィンガチップコントロール(FTC)により、長時間の操作をより少ない力でより快適に行うことができます。電子制御では、パワートレーンへの直接の機械的接続が解消され、キャブ内部の騒音および振動が削減されます。
軽い力で動かせる電子ドーザコントロールハンドルにより、オペレータは片手ですべてのドーザ機能を完全にコントロールすることができます。
リッパコントロールハンドルは、オペレータの右側、ドーザジョイスティックのすぐ後ろに配置されています。強固に取り付けられたハンドグリップにより、非常に起伏の多い場所で切削作業を行う場合にも、オペレータに安定したサポートを提供します。
D10T2エレクトロニックシステムは、1台の機械として機能するよう完全に統合されています。この統合により、本製品はスマートマシンとなり、オペレータはさらに多くの情報を得られるようになるため、機械とオペレータ双方の生産性が最大限に高まります。
- VIMS™ 3G – このシステムは、VIMS PCなどの用途で、外部設置の分析機能に対応する有線接続を通じて、ヒストリカルトレンド、ヒストグラム、イベントなどを収集します。
- Product Link™/VisionLink® – Product Linkは、機器の位置、操作、および条件に関するリモートでの情報伝送を可能にします。作業を予定どおりに進行し、機器の条件を維持して、フリートの所有および作動コストを削減するために、お客様の資産のパフォーマンスを効率的および効果的に監視します。
- 自動ブレードアシスト(ABA) - 効率を高めながらオペレータの作業負荷を低減します。ABAでは、プリセットされたブレードピッチ位置を使用します。ABAは、オプションのデュアルチルト装着の場合、D10T2に標準で装備されます。
- AutoCarry™(オプション) – 堅牢な全地球航法衛星システム(GNSS)用のシャーシ装着レシーバにより走行速度とトラックスリップを測定することにより、押土サイクルの運搬セグメント中に自動的なブレードコントロールを実行します。ブレード位置は、最適な性能を実現するために最適なレベルにスリップを維持するように自動的に変更されます。30.5 m(100 ft)以上の大規模な生産土砂運搬用途で、オペレータの生産性を高めることが想定されています。
- オペレータの疲労を低減し機械の消耗を抑える新しい機能です。この機能は、 ROPSに搭載されたGNSSでトラクタの速度をモニタし、エンジンスピードとリッパの深さを自動的に調節して、トラックのスリップを最小限に抑えます。
Cat MineStarは、マテリアルの追跡から高度なリアルタイムの保有機械管理、機械の状態監視システム、自動機器システムまで、あらゆる管理を行えるようお客様を支援します。機能セットFleet、Terrain、Detect、Health、およびCommandは、組み合わせるか個別に使用することで、生産性、効率性、および安全性を高めるために必要な操作の柔軟性とスケーラビリティが得られます。
- Fleet(オプション)は、採掘現場において、総合的なリアルタイムの機械の追跡、割当て、生産性管理を可能にし、すべての作業の総合的な概要を把握可能にするシステムです。
- Terrain for Grading (オプション)は、採掘現場の仕上げ整地装備品のオペレータにリアルタイムで生産性情報を提供する最先端のガイダンスシステム装置です。Terrainは、キャブ内ディスプレイ、航法衛星テクノロジ、機械搭載のコンポーネント、および完全に統合されたオフィスソフトウェアを備えています。
地形(Terrain)表示のみのシステムに加えて、Caterpillar社ではブレードコントロール機能(オプション)を搭載した次世代システムをリリースする予定です。 他のCATテクノロジ製品で使用されている実績あるソフトウェアを基盤とする新しいブレードコントロール機能は、ブレードを最適な設計コンターに自動的にガイドするだけでなく、ブレードの負荷を検出して自動的にコントロールするAutoCarryも統合し、大規模な生産押土用途でブレード運搬の性能と効率を高めています。 - Detect(オプション)は、機器の周辺に対するオペレータの認知を高めることで、安全性が損なわれる危険を軽減し、オペレータの安心感を高めるのに役立ちます。
- Health(オプション)は、重要なイベントベースの車両の状態と保有車両全体の運転データを採掘現場に提供することにより、故障が発生するずっと前に、潜在的な車両の問題を特定しやすくします。
- Command for Dozing (オプション)により、オペレータは機械のキャブを離れ、リモートコントロールで操作を行うことができます。
– 肩掛け式のオペレータコンソールにより、見通し線内でリモートコントロール操作が可能です。
– 快適なリモート運転室では、見通し線内および見通し線外でリモートコントロールを行うことができます。
詳細については、cat.com/miningを参照してください。
安全は、Caterpillarの最優先事項です。当社では、お客様の安全に関する目標に対応し、安全な作業環境を構築するために製品設計とエンジニアリングを継続的に改良しています。
シートベルト警告システム
この機能は、キーがオンであるときに常に、シートベルトを着用するようにオペレータに注意を促します(LCDアイコン)。依然としてオペレータがシートベルトを着用せず、機械のギヤを入れた場合、鳥のさえずりのような通知音が鳴ります。
オペレータ着座感知システム
この機能は、オペレータが着座していない場合に、特定の条件下でパワートレーンおよび油圧システムをロックアウトし、意図しない移動を防ぐものです。
ヘビーデューティステップおよびハンドル
ノンスリップステップとデッキ付きのグラブハンドルが最適に配置されており、楽に乗降することができます。
周囲の騒音の軽減
D10T2では、オペレータと周囲の騒音レベルをコントロールする3つのオプションが用意されています。次のオプションを利用できます。
- 密閉式ボトムガード。
- インシュレーション付きの頑丈なエンジンルームエンクロージャ。
- 騒音低減アイドラおよび機械加工済みスプロケットセグメント。
3つすべてのオプションを注文すると、D11T防音パッケージは、騒音低減キャブオプションがない場合と比較して、平均車外音響出力レベルを4 dB(A)(ISO 6395)、オペレータの平均騒音レベルを4 dB(A)(ISO 6396)低減しています。
ライトパッケージ
D10T2は、夜間の作業において周囲環境に対するオペレータの視界を高めるライトパッケージオプションを提供しています。
- ハロゲン
- 高輝度放電(HID、High Intensity Discharge)
- CAT発光ダイオード(LED)作業灯
固定ポイント
D10T2では、作業員が修理とメンテナンスを実施するためのポジショニングシステムが固定ポイントにより提供されています。D10T2には、合計14個の固定ポイントがあります。
- リフトシリンダのスプレーシールドに4個
- フードの上面に4個
- キャブの上部フロントに2個
- ROPS構造に4個
火災鎮静システム
D10T2は、火災沈静に対応し、工場で火災沈静機能が取り付けられています。
- LVS 38 L(10 gal)タンク2個
- フードの下および運転室にノズル16個
- 手動スイッチ2個(キャブ内に1個およびグラウンドレベルサービスセンタに1個)
- 統合コントロールモジュール
- キャブ内のディスプレイ
CAT電動アクセスシステム(オプション)
CAT電動アクセスシステムは、キャブへの優れた乗降機能を提供し、湿潤または凍結した条件であっても簡単なアクセスを可能にします。
- 電動の梯子は、数秒で展開、縮退します。
- 梯子の両側にあるレールは,3点支持を確保します。
- 梯子を降ろしているときにパーキングブレーキを解除するか、ブレードを上げると、警告アラームが鳴ります。
リアプラットフォームおよびガードレール(オプション)
このプラットフォームにより、リアウィンドウにアクセスしてリアに搭載されたライトをクリーニングおよび補修できます。通路はモジュール式設計で、お客様独自のニーズを満たせるように、トラクタの後部に沿って長さを変更できます。
ガードレールを備える2ステップドーザリフトシリンダアクセスプラットフォーム
この機能により、取り付けられたミラーおよびライトの清掃または修理のためにリフトシリンダにアクセスできます。
地上から行える整備(オプション)
D10T2のモジュール式設計の主な優位点は、前にテスト済みのリビルドまたは再生されたユニットにコンポーネントを交換し、機械をより迅速に作業に復帰させることができる点です。
地上から行える整備(オプション)
リッパシリンダまたはカウンタウエイトに搭載されたグラウンドレベルサービスセンタにより、以下の部分へ容易にアクセスできます。
- アクセスライトスイッチ
- エンジンシャットダウンスイッチ
- 油圧により昇降する梯子
高速オイル交換
エンジンルームに標準装備された高速オイル交換システムは、エンジンおよびパワートレーンの両方に対応し、オイル交換の時間を短縮しながら、油水類を制御できます。D10T2の場合、リッパまたはカウンタウエイトのいずれかに高速オイル交換を取り付けることができ、グラウンドレベルでの整備が可能です。
Ok-to-Start(始動許可)
Ok-to-Start方式では、エンジンクーラント、エンジンオイル、およびパワートレーン油圧システムについて、始動時に電子的にフルードレベルを確認できます。キャブ内のインフォメーションディスプレイに必要な情報がすべて表示されます。
高速燃料システム
燃料の漏出を防止する燃料自動停止機能が付いた、グラウンドレベルの高速燃料システムにより、燃料の無駄と休車時間を減らすことができます。
定評あるCatディーラサポート
適切な機械の選択のお手伝いから信頼できる継続サポートまで、お近くのCatディーラが比類のない販売、サービスを提供します。
- 予防メンテナンスプログラムと保証付きメンテナンス契約
- 業界最高レベルの部品供給体制
- 利益の拡大をもたらすオペレータトレーニング
- Cat純正再生部品
Caterpillarにおいて持続可能性を向上させる開発とは、環境への影響を抑制しながら、効率性と生産性を高めるためにテクノロジとイノベーションを活用することを意味します。またお客様の同様の取り組みを支援し、リソースをより効率的に使用する製品、サービス、およびソリューションを提供することにより、お客様のビジネスの生産性を向上させます。新しいD10T2には、持続可能性に関する利点が多数あります。
- エンジンの燃料効率の向上:
– Tier 2およびStage II排出ガス基準に相当する排出ガスレベルを実現可能なC27 ACERTエンジン搭載のD10T2は、同じ複合作業サイクルを実施するD10Tと比較して最大10 %燃料効率を高めます。 - オペレータおよび周囲への騒音レベルが削減され、稼働する地域への影響がより少なくなります。新しいD10T2は、騒音低減キャブにより74 dB(A)(ISO 6396)のオペレータ騒音レベル、および111 dB(A)(ISO 6395)の周囲騒音レベルを実現する騒音低減パッケージをオプションで提供します。
- (オプション)自動潤滑システムは、日常での逐一の手動潤滑で必要になる手間の大半を解消し、各ベアリングまたは潤滑油ポイントで正確に必要量を供給することにより、グリースの消費を抑え、メンテナンスコストの削減に役立ちます。
- Catドーザの主要構成部品は再生できるように設計されています。Cat Certified Rebuildプログラムでは、Catの機械を2回、さらに3回と繰り返し使用することで費用対効果を高め、天然資源を節約することができます。