エンジン
新しいGシリーズトラックには、Cat C18 ACERTディーゼルエンジンが搭載されています。当社は最近エンジン事業において85周年を迎えましたが、これらの米国EPA Tier 4 Final/EU Stage IVエンジンに注がれた労力は、その経験の集大成と言えるものです。このC18 ACERTエンジンは、世界各地の排出ガス基準を満たすように更新されています。Caterpillar社では、すべての米国EPA Tier 4 Final/EU Stage IV適合エンジンに業界トップの電子制御、燃料供給、エア処理およびアフタートリートメント装置を装備しています。その結果、エンジンにおいて、燃料の節約、排出ガスの管理、診断能力の向上を実現しました。このGシリーズトラックでは、エンジンソフトウェアの改良により、トラックは回転数が低くても従来以上に多くの作業を行うことができるようになり、燃費が向上しました。この変更は、トルクを10 %増やし、地面に伝えるパワーの比率を増やすことでバランスを確保しています。新しいトランスミッションコントロールとエンジンの連携により、このトラックでは傾斜面での性能が大幅に向上しており、従来よりも経済的に作業を行えるようになりました。Gシリーズの最大の差別化ポイントとしては、従来よりも高い標高でもフルパワーで作業できる772Gの能力です。このトラックでは標高適応能力が23 %も向上しているため、ほぼ3,000 m(約10,000 ft)まで、性能に影響なく上ることができます。C18 ACERTに追加された主要な機能の一部は以下のとおりです。
- 便利な自動電圧充電。
- キーオンの燃料プライミングにより、整備コストを低減。
- 寒冷時始動アイドルアップ機能により、シフト始動時で最高の性能を発揮。
- プログラム可能なオートアイドリングストップ機能により、燃料を節約し排出ガスを削減。
- 遅延エンジンシャットダウン機能により、エンジン停止の前に全システムの冷却と抜取りが可能。
- エンジン上部への便利な新しいサービスアクセスポイント。
- 長距離の下り坂用のオプションのエンジンブレーキを用意。
- Cat MEUI™-C燃料インジェクタにより、すべての負荷条件で燃料効率の優れたパワーを発揮。
トランスミッション
Catプラネタリ式パワーシフトトランスミッションは、7速自動トランスミッションで長い登坂路などヘビーデューティなオフロード用途に合わせて設計されています。このトランスミッションはAPECSで制御されます。APECSは極めてスムーズな乗り心地を実現し、どのシフトポイントでも出力を十分に伝達することで、傾斜面での優れた性能と速度を発揮します。また、高速かつ応答性の高いトラックとするために、APECSがクラッチ圧力を制御することで、長寿命と高い信頼性を確保しています。Catパワートレーンコンポーネントを7速に入れると、772Gの最高速度は79.2 km/h(49.2 mph)に達します。
APECSによる性能向上
このトラックの性能向上の多くは、統合型のパワートレーンと、特に当社のAPECSトランスミッションコントロールストラテジによって達成されています。
- 傾斜面でのサイクルタイムの向上 - シフト中もパワーを維持できるようにパートスロットルシフティングを追加しました。これにより、トラックに負荷が掛かった状態でシフトしても駆動力を失うことがありません。
- 燃料節約 - パートスロットルシフティングには燃料節約の利点があります。この機能により、シフト中に失われた駆動力を回復するために燃料を使う必要がなくなります。
- 乗用車並みの乗り心地 - トルクシフトマネジメントとパートスロットルシフティングにより、オペレータがほとんど気づかないほどシフト動作が目覚ましくスムーズになりました。これにより、長時間の作業による疲労要因が低減されます。
- 長期にわたる耐久性 - トルクシフトマネジメントがトランスミッション内の油圧をコントロールし、圧力スパイクをなくし、クラッチの摩耗を低減します。
Caterpillar社が掲げる米国EPA Tier 4 Final/EU Stage IVソリューションの設計目標は、まず適用される排出ガス基準に適合した製品をお客様に提供することであり、第二に、操作、メンテナンスおよび管理を簡単にすることです。多数のCat製品で同じシステムを採用することにより、部品の共通化を行い、ソリューションに簡単に利用できるようにしました。772Gについて言えば、DEF液(Diesel Exhaust Fluid、ディーゼル排気液)を燃料タンクの隣の小型タンクに補充します。このタンクは27 L(約6 gal)入り、使用可能な DEF 液は 21 L です。補充は燃料タンクと同じ間隔で行います。それ以外の処理は自動で行われるので、オペレータの操作は必要ありません。当社のソリューションのシステムとコンポーネントでは、選択式触媒還元を使用して排出ガスを制御します。これらは、お客様の用途に合わせて専用に製造されています。寒冷の環境ではシステムは加熱され、高温の環境ではシステムは冷却されます。当社ソリューションには3段階あります。まず、エンジン内では、冷却された微量の排気ガスを燃焼室に再導入することで窒素酸化物を削減します。今日のディーゼルエンジンでは低硫黄ディーゼル燃料が義務づけられているので、排気は腐食性が低減され、エンジンの耐用年数へのリスクが低減しています。排気混合気を再導入することにより、燃焼温度を下げ、窒素酸化物の発生を制御することができます。エンジンから排出される排気ガスは、まずディーゼル微粒子フィルタ(DPF、Diesel Particulate Filter)システムを通過し、粒子状物質が削減されます。システムでは次に、ディーゼル排気液(DEF)を排出ガス中に噴射することで、残留する窒素酸化物を制御します。この混合気に対して、選択式触媒還元、アンモニア還元が行われ、最終的に、窒素酸化物が不活性窒素ガスと水に分解されます。
標準エコノミーモード
Gシリーズでは、個々のニーズに応じてエンジン出力を調整できます。燃料節約は、すべての操作段階において出力を0.15~15 %低減することにより、達成されます。
アダプティブエコノミーモード
このモードはGシリーズに新たに導入されたもので、生産に関する基準をお客様が設定する必要があります。その後、トラックが運搬サイクルに入り、一定した状態を維持できるようになると、設定した基準に照らして絶えず評価を行い、可能な場合、出力を低減し、燃料を節約します。これは完全に自動で行われるので、特別な操作は必要ありません。
自動ニュートラルアイドル
ローダやクラッシャを待機している場合など、772Gが前進ギヤでアイドリング状態になると、トランスミッションは自動的に燃料効率の高いニュートラルの状態に入ります。オペレータがブレーキを放すか、スロットルを開けると、トラックが瞬時に前進ギヤに復帰します。
オートアイドリングストップ機能
Gシリーズトラックが駐車状態にあり、プリセット時間を超えてアイドリングすると、燃料節約のためにトラックのエンジンが停止します。この機能はお客様のニーズに合わせ、時間調整と作動/非作動の設定が可能です。
APECSのシフト品質、燃料効率および性能のメリットに加えて、このテクノロジで実行されるいくつかの主要な安全機能には、以下のようなものがあります。
- 後進へのシフトは速度によって制御され、オペレータとトラックのパワートレーンコンポーネントへのリスクを低減します。前進から後進へのシフトは、トラックの速度が4.8 km/h(3 mph)を下回った場合にのみ実行されます。トラックが後進に入ると、トラックは16.7 km/h(10.4 mph)で走行できます。この回転数が作業現場条件では速すぎる場合、リバースの回転数設定を制限できます。
- トランスミッションの保護をさらに高めるために、トラックは方向シフト中のエンジンスピードを自動的に調節します。
- 高速で惰行すると、トランスミッションの潤滑が制限されます。これを避けるため、APECSでは、速度が8 km/h(5 mph)を下回った場合にのみニュートラルにシフトします。
- 2速発進はGシリーズトラックの新しい機能です。この機能を使用して、トラックは1速をバイパスして、2速で発進することができます。このオプションは、ほぼ平らで硬い地面条件で役に立ちます。トラックが動き出すときには、2速でも十分なトルクがあるため、短時間でも高いエンジン回転数を要する1速を避けることにより、燃料消費量を削減することができます。運搬走路を横断時に1速が必要となると、追加の操作を必要とせずに、トラックは自動的に1速に落ちます。
- 1速に入っているときに、772Gはトルクコンバータをロックアップして、可能な限り最大のリンプルを発揮します。
回転数制限のメリット
回転数制限は、運搬走路でのリスクを低減する簡単な方法です。回転数制限を適用すると、トラックは回転数の限界を維持しながら、最も効率的なギヤと対応するエンジン回転数で運転します。この機能では、ギヤのロックアウト比で、燃料消費量、騒音レベル、パワートレーンコンポーネントの摩耗を低減することができます。
Catトラックの他社を凌駕する重要な特長は圧倒的なブレーキ性能です。設計の原則は、採石、採掘、土木工事用途における長寿命と優れた性能です。
油圧作動式ブレーキ
Catトラックには油圧作動式リアブレーキとキャリパディスクフロントブレーキが装備されています。すべてのトラックにプライマリサービスブレーキ、油圧リターダ、パーキングブレーキが装備されています。サービスブレーキに必要な圧力は、2つの油圧アキュムレータが供給します。2番目のアキュムレータはバックアップとして機能します。リアアクスルのオイル冷却式の多板ディスクブレーキには大径ディスクが採用され、フェード耐性に優れています。パーキングブレーキはリアブレーキにかけられ、最大15 %までの傾斜面で定格積載状態の機械を保持できるようになっています。また、サービスブレーキは20 %の斜面でトラックを保持できるように設計されています。
オートマチックリターダコントロール(ARC)
オートマチックリターダコントロールは772Gに標準装備されています。ARCは傾斜面でのブレーキを電子的に制御し、エンジン回転数をおよそ2,200 rpm(1,950~2,200 rpmの範囲で10 rpm単位で調整可能)に維持します。ARCはリターダの状況にない場合には解除されます。オペレータが常時操作しなくても、この機能により下り坂の運搬時にトラックの回転数を制御します。スムーズでコントロールしやすく、手動リターダよりもサイクルタイムを短縮します。ARCは自動的に作動し、トラック稼働中、常時エンジンの過回転を防止します。
Catエンジンブレーキ
Caterpillarではオプションでエンジンブレーキを用意しています。Catエンジン圧縮ブレーキは、ARCブレーキシステムと連動して、選択したシリンダで圧力を解放し、エンジンの圧縮行程中に機械に"ブレーキ"をかけます。ARCと連携することで、システムはブレーキコンポーネントの摩耗を低減しながら、機械の下り斜面での走行速度を最高35 %上げることができます。このCaterpillar製のコンポーネントは、長期間にわたり整備を気にしなくても良いように設計されています。定期的なエンジンメンテナンスの一環として行われるバルブラッシュの定期点検以外は、調整もメンテナンスも必要ありません。Cat圧縮ブレーキを無効にする「ON/OFF」(オン/オフ)スイッチはダッシュボードにあります。
新しいトラクションコントロールシステム
当社では、トラクションコントロールシステムの性能に対して大幅な更新を行いました。新しいシステムの特長は以下のとおりです。
- 油圧サービスブレーキを使用してホイールの滑りに対する応答時間を短縮し、スピンとタイヤの摩耗を低減。
- 低速域で動作し、トラクション回復時間を短縮。
- ステアリングセンサにより、トラックはホイールの空転と高速回転を識別し、正確な対応を実行。
- 油圧サービスブレーキを使用して両方のリアホイールグループ間の調節を常時実行し、現在の地面の状況に合わせてトラクションを制御。
注記:TCSはこの機械ではオプション装備品です。
ボディ設計の目標は、各運搬で定格ペイロードを提供することです。作業現場の必要に合わせて、2種類のボディ設計、軽量資材用のサイドボードのオプション、2つのライナオプションを提供し、お客様の投資を保護して最大限の摩耗寿命を達成します。
フラットフロアおよびデュアルスロープボディ
採石ボディを除いて、ボディ設計は両方とも、フロアに厚さ16 mm(0.62 in)のベーススチールを使用して製造されています。この頑丈な設計は、お客様の資材の種類および作業現場の条件に応じて、16 mm(0.62 in)のスチールライニングまたはラバーライナのオプションを追加するとさらに強化できます。ボディタイプを選択する際の考慮事項は以下のとおりです。
- フラットフロアボディは、マテリアルを制御された状態で積降ろしできるため、製品のクラッシャへの供給に最適です。
- デュアルスロープボディは積荷を中央に集め、勾配において安定性と保持力を確保できるように設計されています。
スチールライナ
Caterpillarでは、フラットフロアとデュアルスロープボディに取り付け、衝撃が大きく、摩耗性の高いマテリアルから保護する、16 mm(0.62 in)の単板スチールライナを用意しています。
採石ボディ
Caterpillarでは、柔らかい石灰岩専用の採石ボディを用意しています。このボディには、25 mm(0.98 in)、400 BNHのスチールフロアが装備され、石灰岩を保持する場合追加のライナを必要としません。
ラバーライナ
衝撃度の高い特性を持つ、極めて硬いマテリアルを積み込む場合、ラバーライナシステムの工場装着をご検討ください。ラバーには、スチール比で3倍の耐衝撃性があり、衝撃度の高い資材から発せられる騒音も吸収します。ラバーライナは、粘土、粘性の高い資材、高温の資材を含む用途には向きません。ラバーライナを決してボディヒータと一緒に使用しないでください。
10-10-20 耐用年数を最大限に延ばすためのペイロード管理方針
トラックに常時過負荷をかけると、コンポーネントの寿命に影響を与え、タイヤ寿命を短縮し、運搬走路のメンテナンスも増大します。それ以上に重大なのは、操業コストへのマイナスの影響です。Caterpillar社の10/10/20ペイロードに関する方針は、トラックの稼動率を最大限に高め、運搬コストを管理すべく導入されました。稼働率とコンポーネントの寿命を最大限高めるために、積載量が目標ペイロードの110 %を超えてしまうことは10回に1回未満に抑えていただくよう、Caterpillar社ではお勧めしています。公称ペイロードの120 %を超える積載量はトラックの設計仕様値を超えます。この方針の適用方法の詳細については、ディーラにお問い合わせください。
Catトラックはイリノイ州ディケータの施設で製造されます。この施設は大幅な改修を通じてCaterpillar社の重要な製造拠点となりました。信頼性は無傷の部品が基本です。そのため、当社では、組立てラインを二次加工とは切り離して専用の建屋内に設けています。組立てラインは適切な照度に維持され、汚染を管理して清潔に維持されています。Caterpillar社の溶接専門要員は人間工学的設計の回転台で作業しますが、これによりフレームに万全な溶接を実現しています。当社のトラックはすべて、設計時に組立て、製造、整備のしやすさを確認しています。当社では、アンドンシステムに従って、組立てステーションごとに工程および品質を点検しています。さらに、組立てラインの最後にもう一度品質検査を実施するほか、納車前にもディーラが品質をチェックします。
構造物
当社フレームの設計は、50年にわたる徹底した経験に裏打ちされていますが、新しい工具の登場に伴い、最新のテクノロジを採用して、フレームを改善および検証できるようになりました。ただ1つ変わらないのは、積込みと高速運搬の際に受ける大きな応力に対応できるフレームの能力です。当社では今後も鋳造部品と箱型断面構造を戦略的に組み合わせて、作動力を運用していきます。
- 当社は、最高度の負荷を遮断および分散するために、鋳造部品の強度をフレームに活用しています。当社のフレームが2度も3度も再生可能なのは、当社の鋳造部品が理由です。当社はテクノロジを駆使して、流込みの際の鋳造部品の品質、充填率、その後の冷却特性を分析しています。
- 772Gフレームは、その質量クラス向け専用に製造されます。この設計理念により、最高レベルの積載荷重、タイヤの耐用年数およびハンドリングが実現されます。
- 当社では、769Dで大変な成功を収めたインボードホイストシリンダ設計を復帰させたことにより、フレーム全体で負荷のバランスを保ち、トラックのハンドリングを維持するような方法で、Tier 4装置をパッケージ化することができました。
- フレームに軟鋼を採用することにより、現場での修理を容易にしました。
- フロントバンパの配置により、フレームは卓越したアプローチ角度で設計されています。トラックは乗降が簡単で、楽に乗降できるよう配慮してステップが配置されています。
主要なシステムとコンポーネント
- ステアリング - 卓越した回転性能と信頼性のほか、ステアリングリンケージはハンドリングに関する重要なフィードバックをオペレータに提供し、タイヤのアライメントを維持するように設計されています。
- フロントサスペンションは、オイルキングピンストラットの窒素に支えられています。ストラットは、TPMS機能によりペイロードを正確に判断するうえで重要な役割を果たします。フロントタイヤとリアアクスルの堅牢なシリンダのためにストラット圧力を適切に維持します。運搬路の凸凹の衝撃を和らげるほかにも、当社のサスペンションコンポーネントはフレームへの負荷を最小限に抑え、トラックボディの負荷を維持します。また、ストラット圧力を使用して、トラックが目標ペイロードに達しているかを測定します。このデータはペイロード管理システムに送られます。両方のサスペンションシステムは、製品の世代間で受け継がれてきた耐久性に優れたレガシー設計ですが、Gシリーズでは、ロッドエンドの異物を最小限に抑えるためにリアシリンダを倒立させています。シリンダによりリアアクスルが揺動できるため、起伏の大きい地形でもホイールが地面にしっかりと接地します。
トラックの生産性とオペレータの生産性は密接に関連しています。トラックの生産性とオペレータの生産性は密接に関連しています。そのため、当社ではいくつかの主要な機能によって772Gを更新し、熟練のオペレータも新人のオペレータも快適に安心してトラックを運転できるようにしました。
快適性
- 便利な自動温度制御機能および左側の電動式ウィンドウ。
- キャブへの乗降が容易なうえ、立ち上がるのに十分なスペースを確保。
- エアサスペンションと優れた調節機能を備えたCat ComfortシリーズIIIシート。
- 騒音低減テクノロジにより、内部騒音レベルを74 dB(A)まで低減
安心感
- 標準装備のROPSおよびFOPS保護機能がキャブの設計に組み込まれており、ISO 3471:2008およびISO 3449:2005レベルIIに適合。
- オプションのカメラとキャブ内ディスプレイにより機械後方の視界を確保。
- 新人のオペレータに職務訓練を行う際の一体型トレーナシート。
- 右側ウィンドウから確保できる緊急脱出ルート。
- キャブ内で発せられる液体レベルモニタリング警告。
- アドバイザディスプレイがオペレータに重要な機械情報を提供。
- 機械の両側に優れたミラー視認範囲とヘッドライト照明範囲を確保。
- 読み取りやすく、分かりやすい計器パネル。
- 4点支持オペレータシートベルトハーネスにより安全を確保。
コントロール
- 優れたブレーキ性能を提供するオプションのリターダ自動制御、エンジン圧縮ブレーキおよび標準装備のプライマリおよびセコンダリサービスブレーキ。
- 最大勾配16%の傾斜面での車体保持能力
- 更新された非常に効率性の高いトラクションコントロールシステム。
計器パネル
計器パネルはオペレータが使用し、機械情報をすばやく簡単に一目で確認することができます。このディスプレイは、イベント発生時にライト点灯(警告区分1)または点滅(警告区分2または3)、さらに音声警告でも警告を行います。
アドバイザディスプレイ
アドバイザディスプレイは、表示領域が拡大され、オペレータインターフェイスがさらに使いやすくなっています。アドバイザディスプレイの表示可能な画面領域は、86.4 mm × 115.2 mm(3.4 in × 4.5 in)です。
重要情報管理システム(VIMS、Vital Information Management System)の重要性を考慮して、当社ではこのシステムを標準装備にしました。搭載されたVIMSを使用して、生産データ、機械の状態およびトラック稼働に関する統計にアクセスできます。このデータを使用して、オペレータのトレーニング、運搬走路の効率、定期的な整備間隔について、必要な情報を得たうえで判断を下すことができます。さらに、VIMSはイベントログ、非稼働時間、燃料消費量について報告します。VIMSの情報は、キャブ内のアドバイザディスプレイで確認できます。データへの接続およびダウンロードを行うポータルはフロントバンパ上とキャブ内にあります。
トラックペイロード管理システムは、目標ペイロードの積載状態を示す赤と緑のライトにより、ローダのオペレータに通知を行います。さらに、システムにはVIMSを介して報告される最高2,400のペイロードおよびサイクルタイムデータポイントを保存できます。TKPH/TMPHがタイヤの状態を計算します。設計で決められた限界に近づくと、オペレータに警告を発し、また、タイヤの寿命を保護するためにトラックの出力を下げるようにプログラミングすることもできます。
Caterpillar社は、お客様の用途と資材の種類および生産要件に適した積込み装置を提供します。たとえば、772Gはお客様からの重要な意見と現場における長時間の検証をもとに設計された機械です。Caterpillar社では、フロントショベル、油圧ショベル、ホイールローダなど、お客様固有のニーズに応じて772Gに迅速かつ効率的に積込みを行うためのモデルサイズ、バケット、グランドエンゲージツールを用意しています。772Gには、各種Cat積込み装置を使用して無駄のない杯数で積込みを行うことができます。積込み杯数はバケットサイズと資材の密度により決まります。
- ホイールローダ: 980、986は、772Gに最適なCatのホイールローダオプションで、積込み杯数はそれぞれ約4回です。
- 油圧ショベル: Catモデルには、6015(4杯積み)および6018(2杯積み)が含まれます。
- 油圧ショベル: Catモデルには、385および390(4~5杯積み)が含まれます。
Cat Gシリーズトラックは、オペレータや整備者がエンジンロックアウト、機械システムロックアウト、オイルレベル用サイトゲージ、グリースフィッティングなどの共通サービスポイントに簡単にアクセスし、エンジンの定期メンテナンスが簡単にできるよう設計されています。
- エンジンオイルとフィルタの交換間隔は通常運転条件で500時間
- 油圧フィルタの交換時期は通常運転条件で1,000時間
- VIMSトレンド分析により、機械の状態と作業状況を追跡
- ブレーキ摩耗インジケータは標準装備
- 自動給脂システムはオプション装備品として用意
- 新しくバンパに取り付けられた右側のサービスセンターからは、ヒューズとブレーカ、ETおよびVIMSポートに地上面からアクセス可能
- ラジエータと冷却コアはアルミ製でモジュール式となっており、清掃や交換が簡単
- オイルサンプリングポートが装備され、短時間で清潔にサンプルの収集および分析が可能
- 燃料システムには電動プライミングを装備
- 高速充填はオプション
Catの機械を購入いただくと、Caterpillar社とCatディーラの支援がご利用いただけます。Catディーラの緊密な協力によってお客様に提供されるリソースは、他社の追随を許しません。包括的なサービス契約から、現場でのサポート、生産性調査、グローバルな部品ネットワークに至る幅広い協力体制により、お客様とお客様のビジネスのために尽力し、装置が最高の効率で稼働するよう支援します。レンタル機械、オペレータトレーニング、融資に関する支援または機械の再生など、お客様の要件に応じて、当社のディーラは経験、人材および用途に関する知識を駆使してお客様の成功を応援いたします。当社のサービス、当社、当社のディーラおよび提供可能なサービスの詳細については、最寄りのCatディーラまでご連絡いただくか、次のいずれかのウェブサイトにアクセスしてください。
- www.finance.cat.com
- www.safety.cat.com
- www.mining.cat.com
- www.Caterpillar.com
- www.Cat.com
安全性
トラックの設計にあたり、現場で作業するオペレータとスタッフの安全を最優先で考えています。
- 地上面およびプラットフォームからアクセス可能な日常点検箇所
- 広々とした視界
- 滑りにくく、マテリアルを排除した、手すり付きの堅牢で安定性の高い作業プラットフォーム
- スライド式の右側ウィンドウを利用してキャブ内から脱出できる緊急用避難口
- 地上からアクセス可能なロックアウト/タグアウト、ステアリングシステムロックアウト用電気系統サービスボックス
- セコンダリステアリング(自動作動式)
- 2段階ブレーキシステム(サービス、セカンダリ)とセカンダリブレーキ用赤色フットペダル
- ROPS/FOPS構造(キャブ内)
- すべてのオイル冷却式ブレーキに装備されたブレーキ摩耗インジケータ
- 4点支持ハーネスオペレータシートベルト
- ラップベルト付きトレーナシート
- ボディ上げギヤリミット
- 運搬路走行速度制限
- スムーズで予測可能な性能を発揮するリターダ自動制御
- トラックを短時間で安定した接地状態に戻す新しいトラクションコントロールシステム
- オペレータ用キャブ内液体レベルモニタリングシステム
- TKPH/TMPH - タイヤモニタリングシステム
- 積載量、燃料、セグメント、サイクル時間情報を表示するトラック生産管理システム(TPMS)
- エンジンの過回転防止機能(ARC使用)
- 作業領域外のパラメータを警告する3段階の警告
- エンジンを停止するための地上面からアクセス可能なフュエルシャットオフスイッチ
Caterpillar社は、最適事例とスタッフへの安全の観点から、お客様とお客様の事業をさらにサポートすることができます。
サスティナビリティ
新しい道、新しい橋、新しいエネルギーのための砂利と鉱物を作り出すことで、私たちは地域に進化をもたらします。Catトラックは、騒音の低減、燃料使用量の削減、排気ガスの低減、堅牢で長寿命の設計とコンポーネントにより、この作業を環境への負荷をあまり掛けない形で行えるように設計されています。772Gモデルは以下のように貢献します。
- 排出ガスの低減にも貢献する7つの燃料節約機能。
- 再生が可能でReman部品との交換も可能なコンポーネント。
- 2度も3度も再利用可能な耐久性。
- リサイクル可能なマテリアルの集中利用