大会が終わると、翌日から来年の大会に向けての準備がスタートします。
「次のトーナメントを最高のグリーンコンディションで迎えるためには、1年を通して、芝生の健康状態に気を配りながら良好な生育環境を維持していくことが重要」だと﨑⼭朋⺒(さきやま ともみ)チーフマネージャーは語ります。
「芝生は、気温や湿度、天候などさまざまな外的条件の影響を受けやすく、近年は気象が不安定になっているため、資材の投入タイミングなどの見極めが難しくなっています。過去の管理データは判断材料にしますが、最後は“長年の勘”が頼りになります」
そう語る﨑⼭チーフマネージャーは、重要なメンテナンス作業時は、頻繁な天気予報チェックを欠かさず、鳥や虫の声、樹木の葉の色づきなど、自然の変化に五感を研ぎ澄ませて季節の進み具合を感じながら、メンテナンスのタイミングを測っているといいます。
「30年以上コース管理の仕事を続けてきて、ようやく芝生をある程度コントロールできるようになりました。高い技量を持つチームの仲間にも恵まれて、どんな時季であっても大会の開催に合わせてグリーンコンディションをピークに持っていく自信があります」
「日本のトーナメントのレベルを上げるためには、まずコースを世界基準に引き上げないといけません。大箱根カントリークラブは、大きなポテンシャルを秘めたコースだと思っています。これからもチーム一体となって、アマチュアからトッププロまですべてのゴルファーにプレーを楽しんでいただけるコースづくりを目指していきます」
大箱根カントリークラブは11月から来春にかけて、芝生の草種変更をはじめとする改修作業を実施していく。
来年のCATレディースに向けて、﨑山チーフマネージャーとコース管理チームはどのような檜舞台をつくりあげてくれるのだろうか。